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クラウドファンディングを成功させ、東大阪でカフェジカという電気に特化したフリースペースを始める元保安法人の営業マン その事業内容を読み解く

2019.06.27

 

電気主任技術者を全力で応援する会社、(株)ミズノワがクラウドファンディングを見事成功させ東大阪でカフェジカを始めるという。「この場所は何のため?」 「そもそも電気主任技術者ってどんな仕事?」といった様々な質問を代表の水島さんに投げかけてみた。

生活の中で当たり前に使っている電気と深い関係がある保安法人業界。そこにはある問題を抱えていて… そしてそれを解決するための(株)ミズノワの事業内容とは…

水島 洋介 - Mizushima Yosuke

株式会社ミズノワ 代表取締役

Cafe自家用電気 カフェジカ東大阪店

「電気主任技術者さんは仕事にやりがいを感じていて、なおかつ優しいんです」

~ 保安法人業界とそこで働く電気主任技術者の魅力 ~

インタビュー1

「カフェジカはさまざまなコミュニティの場として使ってもらえれば」

~ 電気主任技術者ならではの悩みとカフェジカの使い方 ~

インタビュー2

「ミズノワは電気業界を盛り上げるサポートいろいろさせて頂きます」

~ 電気主任技術者の仕事内容とミズノワの事業内容の関係 ~

インタビュー3

「電気主任技術者さんは仕事にやりがいを感じていて、なおかつ優しいんです」

~ 保安法人業界とそこで働く電気主任技術者の魅力 ~

  ───  まずは、自己紹介と経歴を教えて頂けますか?

株式会社ミズノワの水島洋介といいます。元々父親が自営業をしていたので経営に関心があり、大学を卒業してからコンサルティング業をしている会社に入りました。 入ってから知ったのですが、その会社は、近畿圏内で電気保安法人として多くの顧客を抱えている会社で、お客様の電気代を下げて、経営支援等をおこなっている会社でした。

本当は企業の全体的なコンサルの勉強をしたかったのですが、そこでする営業内容にも興味があり、それが保安法人で働くきっかけとなりました。 当初、3年で他の会社も見てみようかと思ってもいましたが、楽しくて結果的に10年以上勤めることになりました。

  ───  では保安法人ってどういう会社か、教えて下さい。

それではまず、「受電設備とは何か」を簡単に説明しますね。

毎日電気を使って生活しているじゃないですか。その電気は元をたどれば電力会社から電線を通じて流れて来ているんですけど、元々は非常に大きな電圧が流れているんです。 我々が建物の中で使う電力っていうのは100Vや200Vになるので、使用するには小さな電圧に変えないといけない。その電圧を変える「変圧器」というものがキュービクルと言われる受電設備の箱の中に入っているんですね。 一般家庭の場合は電力会社の電柱の上に変圧器がのっていて、電力会社がそこで家庭用に使える電圧に変圧してくれてるんです。電気をたくさん使わないから、小ぶりな変圧器を電柱に吊ることができるんです。 ただし、一定以上電気を使う建物は、その建物の設置者さんが受電設備を自分で設置してメンテナンスをしなければいけないのです。

  ───  一定以上ってどれくらいですか?

一般家庭は一定以上に入らない小さい部類になって、「一般用・低圧受電」と言われます。一定以上っていうのはだいたい境目になってくるのがコンビニぐらいの規模ですね。 この規模になってくると、高圧受電というものになりまして、使用者、設置者と呼ぶんですけど、設置者さんが設備を置かなくてはならないという決まりになっています。 そして設備を置くと、点検や更新を設置者さんの責任でしないといけないと法律で決まっていて、電気の責任者である「電気主任技術者」を、自社で選任するか、もしくは外部に委託をするかしないといけないのです。

  ───  設備点検をする人が会社のスタッフとしているか、他の会社に委託しないといけないと。それが法律で決まっているんですね。

電気事業法という法律で決まっております。そしてこの電気主任技術者になるには、「電験」という国家資格を持っている必要があります。 ただ、この電験という資格は、試験が非常に難しく、電気に携わっている人でもなかなか取得できないものなんです。

  ───  合格率は何%ぐらいなんですか?

10%以下です。何年かかけてとっていく形ですね。ですので資格を取るのが難しく外部に点検を委託する形が多いですね。よくテレビコマーシャルで保安法人さんが出ていますよね。

  ───  ああ、〇〇電気保安協会~♪

あのフレーズは近畿圏内だけかもしれないですけどね。一般家庭ではあまり発注することはないので、なじみはないですけど、 ビルとか工場とかスーパーとか電気をコンビニ以上使う建物って多くあって、そこと保安法人とは切っても切れない関係になっています。

  ───  ということは、保安法人は受電設備の点検委託を受けている会社?

そうですね。設置者から依頼を受けてお客様になり代わって、受電設備を点検させて頂きます。 そして保安法人に委託して頂くと、電験資格を所有しているかつ、実務経験を積んだ電気主任技術者が月に1回又は2か月に1回ほど点検に行き、定められた点検基準を満たすという形になります。

  ───  なるほど。次は電気主任技術者の仕事内容を教えて下さい。

働き方や担当するお客様にもよりますが、だいたい一人の主任技術者さんが大体60、70件前後の受電設備の担当をしていました。 2カ月に1回なので月に30件前後くらい。点検自体はほとんど目視点検になります。目視点検をして1日に何件か回っていく。

  ───  業務的にはきつくはないんですか?

そうですね。この業界は年齢層が高いんです。色んな理由があって。だいたい60、70代の方が中心で働いている業界です。非常に高年齢です。 もちろん若手を望んではいるんですけど、保安法人で電気主任技術者になるためには、電験という資格を取ってから、一定以上実務経験を積まないと、保安法人で主任技術者にはなれないんです。

  ───  実務経験を積むにはどうしたらいいんですか?

設置者の社員として雇用の下、専任主任技術者という立場で働くことが必要です。もしくは、ビルの管理会社として現地常駐をし、専任の主任技術者の実務を積むしかないです。 資格を取ってすぐに保安法人で働ける訳ではないので、なかなか若手が育たない。 そして、年齢を重ねた人が引退をしていき、どんどん担い手が少なくなっていくという国が抱える問題があります。今、保安法人は軒並み人が足りない状態になっています。

  ───  それがこの業界の悩みの一つなんですね。では、実務経験は何年ぐらい必要なんですか?

電験の種別(3種~1種)によって変わってくるんですけど、多いのが5年間の実務経験です。なので「5年実務経験が足りないから保安法人に行けないわ」という人もたくさんいらっしゃるのが実情ですね。 保安法人も実務経験がない人を雇っても、仕事に出させることができないので、人を採用したくても出来ないんですね。人が足りない。でも、法律的に点検をしなくてはいけないので「点検してください」っていう声が多い。 でも人がいない。もうバランスが崩れてしまっているんですね。

  ───  そのバランスが崩れていると、どんな軋みになっていくんでしょうか?

案件によっては、点検を引き受けてくれない設置者も出てくる可能性がありますね。 保安法人は電気の点検をさせて頂いて、「この機械の寿命が超えてますよ。とか、故障の危険があるので取り変えて下さいね」って言うのが主な仕事なんです。 機器の故障が原因で大きな事故になった場合は経済産業省の立ち入りとか、説明資料の準備など、お客様も含めてだいぶと労力がかかってしまうんですね。 そのため、今にも電気事故が起きそうな設備状況でありながら、設備更新をする意思が無い設置者様には、「設備更新に向けた計画を立ててから保安契約を進めていきましょう」という話も、珍しい話ではなくなりました。 設置者様も主任技術者の依頼をしたいんやけど「受けてくれるところがない、どうしよう」とか「今の主任技術者が値上げを言ってきたけど、他がどこもやってくれない」など、そういった声が増えてきました。

  ───  古い所を点検することになったら困っちゃうんですか?

保安法人的にはひやひやします。いつ停電になるかわからない状態ですから。お客様の事を考えると、停電すると業務も出来なくなるし、近隣地域にまで停電させてしまうような事故(波及事故)原因になってしまったら、 せっかく良くして頂いているお客様が大変なことになってしまう。電気設備の劣化は、目に見えないので、急にボンと故障して電気が使えなくなることも多くあります。 お客様も、経年劣化しているけどまだ使えているし、と思ってしまうものなので、何か起こらないと直そうとしないケースもあります。

  ───  設置者様が受電設備をずっと変えてくれなかったら…

ずっとひやひやした状態で点検しないといけないですね。担当の主任技術者は、お客様が更新の計画を立てやすいように、どこの機器を優先に変えるのか、同じ大きさのものを更新するのか、 設備を小さくして少しでも工事費用を下げる提案をしたりだとか、電気代を下げるアドバイスなどをさせて頂いて、工事費用を捻出していただいたりと、もうお客様のために必死ですよ。

だからなのか、このお仕事はお客様からお礼を言われることが本当に多いんです。お客様のために動いて、考えて、提案をするのが、保安法人の仕事なんですけど、ただ、肝心の技術者の数が足りなくなってきているので、 もっと電験という資格をたくさんの方に取って頂き、実務経験を積める場所を提案して、保安法人で働く技術者の数を増やしていきたい。 もっと人数がいれば、もっと行き届いたサービスが出来るのに。日に日にそう考えることが強くなっていきました。

  ───  なるほど、電気主任技術者を増やしていきたいという思いが出てきたわけですね。

はい。そして現役の電気主任技術者さんとも、たくさんお仕事をさせて頂く中で、みんな年齢を感じさせず生き生きと働かれているんですよね。他で実務経験を経て、 定年退職と合わせて保安法人へ入ってくることも比較的に多いので、60代70代80代の人が現場を担当されていることが多く、本当にやりがいを感じられていて、優しさもあって。考えていることはお客さんの安全の事なんですよね。

  ───  ところでこの業界で働いていてよかったと思うことはどんなことですか?

そうですね、特にこの1,2年間は自然災害が多かったので、電気設備のトラブルで停電になってしまったお客様で、そこで原因追究して、すぐに復旧までに持っていく仕事をさせて頂いたんですけど、 お客さんからすごくお礼を言われました。やっぱり、お客さんからお礼を言って頂ける仕事って、やりがいが出ますし、もっともっと設備のことを勉強して、お客さんにも全てを業者任せにしないで、 設備のことを知って頂きたい。もっと仕事頑張ろうって思える環境であったことが、働いていてよかったなと感じていたことですね。点検者さんも生き生きとしているし、 なおかつ自由に点検先のスケジューリング調整もしていけるので、「なんて魅力的な業界なんだろう」と思うことがよくありました。

お客様とあまり話ができないご契約先は、点検行ってすぐさよならっていう所もあるんですけど、「どういうところが危ないですよ」という話を聞いてくれる設置者さんは、すごく我々の事を尊重してくださいますし、 我々も突然の事故・停電が起こらないようにお客さんの安全を第一に見ていて、電気が止まってしまって経営的なロスにならないよう考えることが仕事なんだっていうことを含めて、本当にいいお仕事でしたね。 だからこそ、そういう職業なんだ!っていうこと広めていきたいと思っていくようになりました。

  ───  本当にいい職業なんですね。

そうですね。 僕は営業畑で来たので資格は持っていないのですが、なれるなら将来絶対、電気主任技術者になりたいです!

「カフェジカはさまざまなコミュニティの場として使ってもらえれば」

~ 電気主任技術者ならではの悩みとカフェジカの使い方 ~

  ───  電気主任技術者はどんな人に向いていると思いますか?

いろんな人と主任技術者さんと仕事をやってきたんですけど、いろんなタイプの人がいるんです。なので、向いている方っていうのは、ひとくくりで言うのが難しいかもしれないですね。 SNSなどで僕に質問があるのが、「自分の電験知識だけでは、保安法人は難しくて就職できないんじゃないか」って言われることもあるんですけど、正直電験的な知識っていうのは確かにあったほうが良いですが、 迷えば本部に聞けば必ず教えてくださいますし、知識がないから働けないってことは無いと思います。そんな難しい世界じゃないよっていうのもお伝えしていきたいですね。 自分一人でお客さんを何とかしないといけないのかと思われるんですけど、後ろには本部がついて、何か困った時は相談対応もできるんで、バックアップ体制がしっかり整っており、70歳を過ぎても働けるんですよ。

年々需要と供給のバランスが崩れてるので、待遇もよくなってきていて、数年前に比べるといい雇用条件は良くなっています。だからもっともっと業界が注目されていって欲しいですね。

  ───  良い業界なんですね。反対に主任技術者さんの悩みっていうのはどういうのが?

自社の社員として選任された電気主任技術者の方って、会社の中で電気に詳しいのが自分だけになることも多く、すごい不安だと聞きます。何かあると全部その人の責任になってくるんで。 「資格は持ってるけど実務の事は全然知らない、でも先輩が転勤や退職で、気が付いたら主任技術者になれって言われた」そんななか、「電気止まったら自分のせいになる」「どうしたらいいんだ」 「急に止まったら自分では何もできない」っていうので。

  ───  確かに相当なストレスですね。

「夜も眠れん」っていう人はけっこういましたね。電験を勉強で取ってる人も多いんですけど、実際勉強で得る知識と現場の知識はぜんぜん違うんですね。 「資格はあるけど、いざ任せられてもどうしたらいいか分からない」教えてくれる先輩やマニュアルがあればいいんですけど、きちんとした図面とかもない状態で、責任だけが降って来たっていうケースもあったりするんで。

  ───  ここ(カフェジカ)でそんな体験が出来れば。

そうですね、直接使用するキュービクルではなく、点検用としたものを置いています。 点検の方法であったり、どういう所に注意しないといけないとか、知っている方も多いとは思うんですけど、知っている方から色んなアドバイスを聞いて、知らない人にはそのアドバイスをお伝えしていきたいですね。

  ───  この場所の色んな活用ができますね。

他にも先ほど選任の主任技術者さんは会社で、電気に詳しいのは私だけなんやっていうので不安が多いっていうのと似ていますが、保安法人でも点検に回るのは1人なんですね。 チームで回るっていうのはないので、協会に属していても孤独っていうケースがあるんです。バックアップも手厚いし働く環境があるっていうのは活力の源になってはくるんですけど。 なのでこの場所(カフェジカ)を、業界の中での人脈づくりといいますか、仕事を度外視とした友達でもいいんですけど、一つのコミュニティとしても使って頂ければなと思っています。 選任で不安なまま主任技術者をしている人もここに来て、業界の人と共にいることができれば、色んな不安もなくなりますし、孤独もなくなりますし、といったその悩みの解決の場になればと。

また、孤独になってしまうのは電験の勉強をしている方も同じだと思うんです。ここに対してはもう一つインターネット上のコミュニティとして電気資格サロン(電サロ)も同時に立ち上げました。 これは電験資格や実務に関する勉強をしたい方と教えることのできる方とを結びつけるプラットホームです。学びたい人は電サロの中で、質問を上げ、回答できる方は質問についての回答します。

  ───  質問者は答えを知れてメリットがあると思いますが、回答者の方はメリットはあるんですか?

はい。教えられることのできる方は、それぞれ資格の本を執筆されていたり、自身のホームページで広告費を得ていたり商材を抱えたいたりする方もいます。 電サロを一つのマーケティング市場にして頂き、よい回答をしてくださることが効率の良い広告になることもあります。 もちろん電気の資格勉強は孤独ですので、共に勉強をしてく仲間づくりに魅力を感じて勉強し合っている方も多くいます。

  ───  え?じゃあミズノワさんのメリットは?

ミズノワは元々、電気主任技術者の人材不足の解消を目指した会社です。ですので、電験資格を持つ方や取られた方が、どういった雇用条件であれば主任技術者になりたいかというお声を電サロのメンバーから広くお聞きして、 僕はそれを人材不足で困る企業様に情報を提供し、少しでも、人材不足の解消の助けになればと考えています。

  ───  電サロには関わる方にそれぞれメリットがあるんですね。では、カフェジカさんに通う方は、電気の仕事に興味を持っている人たちでしょうか。学生とかもありですか?

もちろんです。これから電気の世界に少しでも触れる可能性のある学生さんや、僕自身この年で起業をさせて頂くことになったので、世の中にこういうのが足りないよねって悩んでいる人がいれば、僕も何かしら協力をしていきたいですね。 電気に限らず、何か新しいものを作ろうとしている方がいれば、来ていただければと。何かしらのムーブメントを起こせたらと思いますね。 幸い、クラウドファンディングも達成させていただいたことで、相談のご依頼などもありますが、僕なんかで提供できる情報ならいくらでも相談に乗れればと思います。

  ───  その方も受電設備の知識を得ていくんですかね?

いえ、起業のことで悩んでいる人は電気取っ払っても繋がれたらと思います。そういう人も来てほしいです。 電気に特化した空間ではありますが、学生や未来の起業家も使えるスペースにして、コーヒー一杯で新しい発見を創造できる空間ができたらと思っています。

「ミズノワは電気業界を盛り上げるサポートをさせて頂きます」

~ 電気主任技術者の仕事内容とミズノワの事業内容の関係 ~

  ───  実際に主任技術者がする仕事の1日の流れが知りたいのですけど。毎日会社に行ったりするんですか?

これも保安法人によってまちまちなんです。例えば、原則会社へ出勤して会社から帰る法人もあれば、担当先へ直行直帰で組織化されるところもあります。 そこだけ切り取っても、大分働き方が違うんですね。主任技術者としてこれから保安法人への就職を考える方からすると、勤めてみないと、働き方が分からなかったりするので、 そこもゆくゆくは「あなたの働き方だったらここが向いていますね」といった情報提供もしていきたいです。

  ───  具体的にいうと、主任技術者はお客さんの所に行ってどんな作業をしているのですか?

お客さんがもっている受電設備、キュービクルと言われるものなんですけど。

  ───  ここ(カフェジカ)に置いているものですよね。

はい。そのキュービクルを中心に点検するんです。これを開ければ中にいろんな機械が入っています。

先程お伝えした一つの役割は、「建物が使用できる電圧に変圧すること」。もう一つ大きな役割は「電気の遮断」です。例えば雨がひどい時に、設備に水がかかったりすると色んな事故の要因になるんですね。 ショートしたりとか漏電したりとか。そういう電気の事故があった場合、電気をどこかで止めないといけないんですね。家庭でよくあるのは電気を使いすぎたらブレーカーが働いて電気が止まってしまう。 それは電気が流れ過ぎたときの小さな事故なんですね。それと同じで、キュービクルの中に大きいブレーカーのようなものが入っているんです。 それが電気を使いすぎているとか、電気が漏れているとか、色んな要因を感知してここで電気の回路をはずしちゃうんです。

遮断することで建物の電気が全部止まってしまうんですけど、そこで止めないと電力会社の設備で止まるんです。そうなると地域全体の電気が止まってしまうんです。 「なんで急に停電になったんや?」「あの建物が直すもの直してなかったからや」「あそこが原因で地域全体がとまってしまった。どないしてくれるんや」と。 トラブルに発展することもあります。それが我々としては怖いんです。ですので、その電気を遮断するための機器や、それに附帯する機器など、他の需要家に停電を波及させてしまうことの無いよう、 重要な機器を「優先的に変えていきましょうね」とお伝えするのが我々の仕事です。設置者からすると、「まだ電気使えてるから、いいよいいよ」「お金かかるし」って言われるんですけど…  「もう寿命来てるんで、何かあった時に遮断できないと、地域一体停電してしまいますよ」「それはさすがに危ないです」って言うのが仕事です。

  ───  それを点検していくんですね。ちなみに受電設備を交換するのはいくらくらいかかるんですか?

めっちゃ高いです。

  ───  何十万?

もっとです。規模によるんですけど。コンビ二のとかやであれば小規模なんですが、波及事故を起こさない機器の交換だけでも3桁は超えてしまうケースも多い。 寿命を超えた機器全てを変えていく場合はウン百万、一千万近くかかることも珍しくないです。

  ───  それだけ高いと変えるの、金額的に難しいですよね…

そうなんです。設置者は設備機器の更新に向けて、ずっと積立てる必要があるんですよね。急に言われても何百万とか出てこないですから。 そこをもっとこの業界も言っていかないといけないし、設置者さんも知っていかないといけない。

  ───  ちなみに寿命は?

だいたい15年前後が多いかなと。

  ───  それだけかかるとなると、シビアですね。

じゃあキュービクルなどの受電設備を持たない「低圧受電」の方がいいんじゃないかってなるんですが、その代わり「低圧受電」っていうのは、電力会社の変圧器の費用とか、点検費用なども含まれているので、電気代が割り高なんですね。 高圧電気になると自社で設備を設置しないといけないですけど、電気代は一般家庭よりは安いっていうのでバランスをとっているんです。

  ───  それを考えて貯めていかないと。

そうなんです。なのでまず、設備を持ってる設置者さん自体に、キュービクルそのものを知ってもらいたいんですね。なんのため主任技術者と契約をしているのかも。 そのためにももっとこの業界全体を盛り上げていって、受電設備についての認知度を上げていきたいんです。

  ───  盛り上げるっていうのは具体的に言うと?

いろんな活動をしていくことを考えています。

まずは電気主任技術者に特化した求人情報を多く取り扱って、どんどん電気の業界に人を呼び集めることですね。他にも設置者さんから「電気工事の見積もりこれが正しいんかな」 とかいうご相談があれば、無料アドバイスをしたりとか。設備の相談ができる第3者機関として、そんな存在があるっていうのも、お客様の為になれるかなと考えています。 どうしても保安法人の点検に行く方っていうのは、話ができる方もいらっしゃれば、職人気質でコミュニケーションが難しかったり、専門用語が難しくて、ちょっとよく分かんないなっていうケースも結構あるんですけど、 私は文系上がりでそこまで詳しすぎないのもあって、分かりやすくお伝えすることができるので、そういうサポートをしたいと思っています。

  ───  それがミズノワさんでやろうとしている事業なんですね。

カフェをやるというのも、設備の事を気軽に受電設備を持っている設置者さんとか、これから電験の資格を取ろうと思っている人に対し、間接的にでも業界に触れてもらいたい。 色んな情報を集めて、多くの方にアドバイスをすることができればいいなと思ったことが始まりで。 でも無料の空間だと来にくいと思うので、500円程のコーヒーでも飲みに来る名目で覗きに来ていただけたら、っていうのでカフェにしているんです。

  ───  他にも取り組む事業はあるんですか?

実はもう一つありまして、すごい難しい電験という資格。国が認めた、電気科の学校を卒業していると、実務経験3年あるだけで、試験無しで資格をとることができるんですね。 そこでミズノワでは今すでにお勤めしている方を対象に、そのサポートをさせて頂こうと考えています。

認定してもらうには出身校に色んな証明書を出してもらって、それを経済産業省に持っていき、単位がとれていることを見てもらう。 そこから3年間実務を積んでたっていう内容を整えて、かつ証明するために勤めていた会社の代表印が必要にもなるんですよね。それが前職とか前々職とかになったら、ハンコをもらいに行くのも個人では大変じゃないですか。 また相手が経済産業省ということで、「なかなか一人でそんな立ち回りできひん」っていうのを私がサポートさせて頂こうと思っていまして。 認定でも電験3種が取れる人口が増えれば、もっと活性化しますし、それをもとに5年の実務を積むことが出来ればやがては保安法人に入って生涯働ける環境を得て、そうなることで業界の人材不足も解消していけるかなと。

  ───  電気科を卒業していて、3年の実務を経験していればいいんですね。

不安があればこちらに相談来てもらってどういう風に進めていきましょうっていうアドバイスができます。なかなか認定校を卒業していてもどうしたらいいのかっていうのが難しいので。そこを支援させて頂きたいですね。

  ───  まだまだいろいろできそうですね。では最後に一言お願いします。

ミズノワは、一言で言うと、電気主任技術者を全力で応援する会社です。より多くの人に受電設備業界に目を向けて欲しいですし、電気主任技術者さん達が働く環境が少しでも良くなれば、 業界が盛り上がる一つの要因になりますし、そんなお手伝いが出来る会社を目指しています!

 

株式会社ミズノワ
Cafe自家用電気 カフェジカ東大阪店

 大阪府東大阪市若江本町1-4-28

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インタビュアー:Hamashima Hiroyuki

元小学校教諭のコーチングファシリテーター、インタビューといったウェブメディア事業の企画担当


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